モーションデータの無償配布を行わない理由

私、こだわりPがモーショントレースを行うのは、自分のお気に入りのモデルに自分が納得できる動き(モーション)で踊って欲しいからであり、他の人に使って欲しいとか、モーションデータを販売することを主目的としている訳ではありません。

それでも、当サイトをご訪問して下さる方の中には、私が作成したモーションデータが欲しい・使いたいと言う方が相当数おられます。

本来であれば、そう言って下さる方には是非とも気軽に使って頂きたいのですが、無償配布するとなると、過去の経験上、途端にいろいろな問題が発生します。

たとえば、「無償配布」とすると、サイトへの来訪者は劇的に増加します。

そして、来訪者の方々は多種多様です。

日本人の方や外国人の方、MMDや3DCGに詳しい方や初心者の方、単にモーションデータを使いたいだけの方やモーションデータを使って動画等を作りたい方、イベントに使用したい方など、実にさまざまです。

ここで問題となるのが、このような多種多様の方が大勢訪れるようになると、これまた実にいろんな種類の問い合わせや要望が多数(多いときは、1日に十数件、しかも日本語、外国語が入り乱れて)届くようになるんです。

その中で、いくつか、当方が本当に困った例を挙げると、

  • 配布したモーションを自分のモデルに適用したら足の動きがおかしいので、修正して欲しい(骨格構造の違うモデルに適用すれば、修正が必要になるのは当たり前と言うことを理解しない人。公開されている全てのモデルに修正なしで適用できるモーションデータなんて、ありません)
  • 初期の頃に作成したモーションデータの出来具合が良くないから、作り直して欲しい(トレースを重ねる毎にスキルは向上するので、初期の頃と現在のモーションの出来が違うのは必然なのに、そんなことを言われても困ります)
  • vmdファイルをpmmファイルの読み込みで読み込んでおいて、このvmdファイルは使えないとクレームを言ってくる(そもそも、MMDの使い方が分かっていない人)
  • 当方の目から見て、公序良俗に反するのではないかと疑いたくなるような動画のモーションをトレースして欲しい(もう、何と言って良いのか分からない・・・)         等々

このような問い合わせや要望に対して、相手に理解してもらえるように対応するのは、本当に時間と手間がかかります。

また、配布したモーションデータを勝手に再配布する、自分のデータとして公開すると言った不正利用も多発します。

有償配布は、これらのトラブルを未然に回避するための苦肉の策なんです。

実際、当サイトの前身である「こだわりPのMMDモーション工房」において、有償配布を始めて以降、上述のようなトラブルは激減しました。

当方が愚考するに、多少なりとも懐を痛めてまでモーションデータを購入しようとする人は、それなりの技術を持っていて、多少の問題は自分でなんとかできる人だからなのではないでしょうか。

一方で、不正利用の問題についてはなかなか解決は難しいですが、不正利用者に一矢報いると言う意味でも、有償配布は窮余の一策だと思います。

ただ反面、本当に利用して欲しい人にも負担を強いることになるのは、心苦しい限りです。

このため、当方が有償で配布するデータを購入する方は、自分の使用目的に照らし合わせ、本当に必要なものだけ(購入する価値があると思うものだけ)を選んで、購入・利用してもらえればと思います。

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